ファッション業界に身を置いている企業や個人が弁護士に相談する場合、ファッション業界に特化した事務所を選ぶのがおすすめです。ファッション業界に強い弁護士は業界に関連する判例や事例を熟知しておりこれを踏まえた的確なサポートが受けやすいほか、ファッション業界において最重要ともいえる知的財産の保護にも強いためです。
では、ファッション業界において、弁護士にはどのようなサポートを依頼できるのでしょうか?また、ファッション業界に特化した弁護士に依頼することには、どのようなメリットがあるのでしょうか?今回は、ファッション業界における弁護士の主なサポート内容やファッション業界に強い弁護士に依頼するメリット、ファッション業界に特化した弁護士の探し方などについてくわしく解説します。
なお、当事務所(伊藤海法律事務所)はファッション業界へのリーガルサポートに関して豊富な実績を有しています。ファッション業界に特化した弁護士をお探しの際は伊藤海法律事務所も候補に入れ、まずはお気軽にご相談ください。
ファッション業界で弁護士に依頼できる主なサポート
はじめに、ファッション業界において弁護士に依頼できる主なサポート内容について解説します。
- 契約書作成・レビュー
- 広告レビュー
- 契約による知的財産権の処理
- デザイン・商標盗用時の対応
- 法律相談
- 取引先との紛争対応
- 従業員との紛争対応
- コンプライアンス強化
なお、これらはスポット(単発)で依頼できるほか、顧問契約を締結して対応してもらうことも可能です。弁護士に依頼したい業務が多い場合や、弁護士へちょっとした困りごとであっても気軽に相談できる関係を構築したい場合などには、顧問契約の締結も検討すると良いでしょう。
契約書作成・レビュー
1つ目は、契約書の作成やレビューです。
ファッション業界では、さまざまな場面で契約する必要が生じます。たとえば、販売業務や代理店業務を委託する際、OEMをする際、タイアップ企画を実施する際などが挙げられます。
契約書とは契約当事者を縛るルールであり、原則として法律に優先して適用されます。トラブルを避けたり、トラブル発生時に自社に有利かつスムーズな解決をはかったりするためには、契約締結前に入念に内容を検討しなければなりません。
弁護士へは、この契約書原案の作成や、クライアントや相手企業が作成した契約書原案のリーガルチェックなどが依頼できます。
広告レビュー
2つ目は、広告のレビューです。
ファッション業界において広告を出稿する場合、景表法や薬機法などの規制に抵触しないよう注意しなければなりません。問題のある広告を出稿すれば行政機関からの指示命令の対象となるほか、違反企業として企業名が公表されたり刑事罰が適用されたりするおそれも生じます。
そのような事態を避けるため、弁護士にリーガルチェックを依頼することが検討できます。
契約による知的財産権の処理
3つ目は、契約による知的財産権の処理です。
ファッション業界においては、商標権や意匠権など知的財産権の保護が最重要ともいえるでしょう。知的財産権の保護や処理が後手に回った場合、模倣品が出回っても法的措置が難しい事態となったり、自社の知的財産権が毀損したりするおそれが生じます。
弁護士へは、知的財産権を対象としたライセンス契約や譲渡契約などに関するサポートなどを依頼できます。
なお、伊藤海法律事務所の代表である伊藤海は弁護士のほかに弁理士資格も有しているため、商標権や意匠権の出願段階からの一貫したサポートが可能です。
デザイン・商標盗用時の対応
4つ目は、デザインや商標が盗用された際の対応です。
自社の商標権や意匠権が侵害された場合、侵害者への差止請求や損害賠償請求などの法的措置が検討できます。弁護士へは、知的財産権の侵害に対するこれらの法的措置を依頼できます。
法律相談
5つ目は、法律相談です。
ファッション業界において、法令に関する困りごとが生じる場合も多いでしょう。困りごとの内容は、顕在化したトラブルに関するもののほか、トラブルが予見される事象に関するもの、そして予防法務に関するものまでさまざまです。
このような困りごとが生じた際には弁護士へ相談し、助言を受けることが検討できます。
取引先との紛争対応
6つ目は、取引先との紛争対応です。
OEM契約や代理店契約、デザイナー、モデルなど契約を締結した相手方とトラブルに発展することがあります。トラブルの内容は、相手方による契約違反や契約内容の齟齬に関するものなどさまざまです。
弁護士へは、トラブルの内容に応じた具体的な対応策について相談できるほか、紛争対応を任せることも可能です。
従業員との紛争対応
7つ目は、従業員との紛争対応です。
ファッション業界に限らず、従業員を雇用する形態の事業では従業員とのトラブルが起きる可能性があります。従業員との紛争の代表格といえば未払残業代の請求や、解雇・異動の無効請求などが挙げられます。ファッション業界においてはこれらのほかに、従業員がデザインした意匠など、知的財産権の帰属に関する紛争なども想定されるでしょう。
弁護士へは、従業員との紛争についての解決策の助言や、紛争対応などを依頼できます。
コンプライアンス強化
8つ目は、コンプライアンスの強化です。
コンプライアンスは「法令遵守」と訳されることが多いものの、実際には法令のほか、社会規範や倫理面の遵守なども含むことが多いでしょう。弁護士へは、コンプライアンスを強化するための社内規程の整備や業務フローに関する相談、コンプライアンス研修の実施なども依頼できます。
ファッション業界で生じ得る主な法律トラブル
ファッション業界で生じ得る主な法律トラブルには、どのようなものがあるのでしょうか?ここでは、想定される主なトラブルを3つ解説します。
- 模倣品にまつわるトラブル
- 取引先との契約にまつわるトラブル
- 労働問題にまつわるトラブル
模倣品にまつわるトラブル
ファッション業界におけるトラブルの代表格は、模倣品にまつわるトラブルです。
自社が苦心して発明したデザインが他社に簡単に模倣されてしまうと、自社が正当な利益を得る機会を逸してしまいます。また、自社のブランド名やロゴに似せた模倣品が流通すれば、消費者が誤って他社の商品を購入したり、模倣品が粗悪品であれば自社のブランドまでが失墜したりするおそれも生じるでしょう。
取引先との契約にまつわるトラブル
ファッション業界においては、取引先との契約にまつわるトラブルも散見されます。たとえば、OEM先が無断で模倣品を製造したり、意匠権の所在についてデザイナーとの間で紛争が生じたりする事態が想定されます。
労働問題にまつわるトラブル
ファッション業界においては、労働問題にまつわるトラブルも無視できません。たとえば、残業代の未払いに関するトラブルや、接客スタッフに接客衣装として自社製品の購入を義務付けるいわゆる「自腹購入」に関するトラブルなどが挙げられます。
これらのトラブルが生じてお困りの際やトラブルを避ける対策を講じたいとお考えの際は、伊藤海法律事務所までご相談ください。適切な対策を講じることでトラブルを最小限に抑えられるほか、トラブル発生時にもスムーズな解決がはかりやすくなります。
ファッション業界に強い弁護士のサポートを受ける主なメリット
ファッション業界に強い弁護士のサポートを受けることには、どのようなメリットがあるのでしょうか?ここでは、主なメリットを3つ解説します。
- 業界事情に精通しており取引慣習などの前提を一から説明する必要がない
- 知財保護のアドバイスも受けられる
- 業界に関連する事例や判例を踏まえたリーガルサポートが受けられる
なお、伊藤海法律事務所はファッション・カルチャー分野に注力しており、この分野で活動する数多くの事業者様へのサポート実績を有しています。ファッション業界に強い弁護士をお探しの際は、伊藤海法律事務所までお問い合わせください。
業界事情に精通しており取引慣習などの前提を一から説明する必要がない
ファッション業界には、やや特殊な取引慣習や用語などが存在し、これらに関して素養のない弁護士に一から説明するのは骨が折れることでしょう。また、取引慣例などを弁護士が理解できていなければ、実態にそぐわない的外れなアドバイスがされるおそれも生じます。
ファッション業界に強い弁護士を選ぶことで、用語や慣習などを一から説明する必要はなくなります。また、業界の実態を踏まえた的確なアドバイスが受けられるでしょう。
知財保護のアドバイスも受けられる
ファッション業界においては、知的財産の保護や処理が最も重要であるといっても過言ではありません。しかし、弁護士によっては知的財産を不得手としている場合もあります。
一方で、ファッション業界に強い弁護士であれば、知的財産についても深い知識や実績を有しているはずです。そのような弁護士に依頼することで、知財の保護や処理についても的確なサポートが受けられるでしょう。
なお、伊藤海法律事務所の代表である伊藤海は、弁護士であることに加え、知的財産を専門とする国家資格である弁理士でもあります。そのため、知的財産の保護や契約による処理、侵害発生時の法的措置に至るまで、総合的なサポートが可能です。
業界に関連する事例や判例を踏まえたリーガルサポートが受けられる
判例や事例の量は膨大であり、たとえ弁護士であってもすべての事例や判例を把握し、理解することは現実的ではありません。そのため、一般的には、自身や事務所が注力する分野の事例や判例を集中的に研究することとなるでしょう。
ファッション業界に強い弁護士は、ファッション業界における重要な判例や事例などを熟知しています。そのため、これらを踏まえたより的確なリーガルサポートが受けられます。
ファッション業界に強い弁護士の探し方
ファッション業界に強い弁護士は、どのような方法で探せば良いのでしょうか?ここでは、弁護士の主な探し方を3つ解説します。
- テレビ・雑誌などに出演している弁護士にコンタクトをとる
- 他の士業に紹介を依頼する
- インターネットを利用する
なお、伊藤海法律事務所はファッション・カルチャー法務に力を入れており、ファッション業界に身を置く多くのクライアント様からご相談・ご依頼いただいている実績があります。ファッション業界に精通した弁護士をお探しの際は、伊藤海法律事務所までご相談ください。
テレビ・雑誌などに出演している弁護士にコンタクトをとる
1つ目は、テレビや雑誌などにファッション業界に強い専門家として出演している弁護士にコンタクトをとる方法です。テレビや雑誌などで話している内容がわかりやすく、また自社(自身)の考え方と弁護士の考え方の方向性がズレていないと感じる場合は、この方法も一つの選択肢となるでしょう。
しかし、メディア出演に活動の軸を置いている弁護士はメディア対応で多忙であることも多く、新規の依頼を受けていない可能性もあります。また、その事務所に依頼したからといって、弁護士が複数所属している事務所であれば、必ずしもその弁護士が担当してくれるとは限りません。
そのため、メディアなどで依頼したい弁護士を見つけたら、その時点で依頼を決めるのではなく、まずは事務所に問い合わせたうえで希望する対応が受けられそうか否か確認すべきでしょう。
他の士業に紹介を依頼する
2つ目は、税理士や社会保険労務士、行政書士など、自社が信頼している他の士業に適任者がいないか尋ね、紹介を求める方法です。
士業には「業際」があり、ある資格の獲得によって行うことのできる業務は、「弁護士法」や「税理士法」などの各士業法で定められています。自身の有する資格だけでは完結させられない業務も多いため、積極的に活動している士業は自ずと他士業とのネットワークを有しています。
そのため、ファッション業界に軸足を置いている士業は、同じファッション業界に強い弁護士とつながりを持っていることが多いでしょう。信頼できる士業に紹介を依頼することで、信頼できる優秀な弁護士を見つけやすくなります。
インターネットを利用する
3つ目は、インターネットを利用する方法です。
昨今、ホームページを持っている弁護士事務所は少なくありません。ホームページの内容は原則として事務所側が自由に作成するものであるため、広告宣伝としての側面を持っていることは事実でしょう。
しかし、ファッションローはやや特殊な法分野であり、ファッション法務について調べた際に記事がヒットする弁護士は、少なくともファッション法務に力を入れていると判断できます。
インターネットによって複数の候補を見つけ、実際にいくつかの弁護士事務所へ相談してみたうえで自社(自身)に合った信頼できそうな事務所を選ぶと、ミスマッチも避けやすくなります。
ファッション業界に強い弁護士をお探しなら伊藤海法律事務所へご相談ください
ファッション業界に強い弁護士をお探しの際は、伊藤海法律事務所までご相談ください。最後に、当事務所の主な特長を5つ紹介します。
- ファッション・カルチャー法務に強い
- 代表弁護士は弁理士資格も有している
- 他士業とのネットワークが豊富にある
- 多様な顧問プランがある
- 英文契約書にも対応できる
ファッション・カルチャー法務に強い
伊藤海法律事務所はファッション・カルチャー法務に力を入れており、次のクライアント様などへのサポート実績を有しています。
- 海外メゾンJAPAN社
- ドメスティックブランド
- オリジナルブランド
- カジュアル衣料
- スポーツ衣料
- シューズブランド
- デザイナー(事務所)
- セレクトショップ
- 古着屋
- 中古家具販売(個人経営)
- 香水・ディフューザー販売
- 雑貨販売
- モデル
- カメラマン
また、一例ではあるものの、次の解決実績などを有しています。
- 販売業務委託契約書及び代理店契約書の作成
- シューズのデザイン保護の方針立案及び積極的権利行使
- 本国がジャパン社を設立する際のリーガルサポート
- 本国が保有する商標権についての国内侵害品対応
- 工場に対するOEM契約に基づく契約不適合責任に基づく損害賠償請求
- 海外代理店との契約締結交渉
このように多様な実績を有しているため、安心してお任せいただけます。
代表弁護士は弁理士資格も有している
繰り返し解説しているように、ファッション業界において最も重要である法分野の一つは、知的財産権の保護でしょう。しかし、知的財産権を主戦場とするのは弁理士であり、弁護士が必ずしも知的財産権に精通しているとは限りません。
伊藤海法律事務所の代表・伊藤海は弁護士のほかに弁理士資格も有しているため、知的財産権を保護するための出願手続きから知的財産権のライセンス契約、侵害時の法的措置に至るまで、総合的かつ的確なサポートが実現できます。
他士業とのネットワークが豊富にある
困りごとの内容によっては、弁護士以外の専門家によるサポートが適している場合もあります。
そのような場合に備え、伊藤海法律事務所は税理士や司法書士、社会保険労務士、行政書士など信頼できる他士業とのネットワークを築いています。そのため、必要に応じて適切な専門家につなぐことも可能です。
多様な顧問プランがある
弁護士と継続的な関係を築き、困りごとをタイムリーに相談したりちょっとした不明点についても相談したりしたいとお考えの際は、顧問契約の締結がおすすめです。
弁護士と顧問契約を締結することで、その都度予約を取って事務所まで出向かなくても電話やチャットなどで気軽に相談できるほか、弁護士が多忙な時期であっても優先的に対応を受けることが可能となります。
また、弁護士と長期的に関係を構築でき、より自社に合ったアドバイスやリーガルサポートが受けやすくなるでしょう。
伊藤海法律事務所はクライアント様のニーズや予算、規模などに応じた4種類の顧問プランを設けており、自社にとって過不足のないプランが選択できます。
英文契約書にも対応できる
ファッション業界においては、海外の企業や個人と契約すべき場面も多いでしょう。伊藤海法律事務所は英文の契約書にも対応しているため、海外との契約にあたっても一貫したサポートが提供できます。
まとめ
ファッション業界において弁護士に依頼できる主な業務内容を紹介するとともに、ファッション業界に特化した弁護士に依頼するメリット、ファッション業界に強い弁護士の探し方などについて解説しました。
ファッション業界で弁護士に相談する際は、ファッション業界に注力している弁護士を選択すると良いでしょう。そのような弁護士は、ファッション業界における取引慣習や用語、判例などを熟知しており、よりスムーズかつ的確なサポートが受けやすいためです。
ファッション業界に強い弁護士をお探しの際は、伊藤海法律事務所までご相談ください。伊藤海法律事務所はファッション・カルチャー法務に注力しており、ファッション業界に身を置くクライアント様の発展に総力を挙げてサポートします。